占有権について

占有権については、先に述べたように必ずしも権原(占有を正当化する適法な権利)を必要としません。したがって、不法占拠者であっても占有権を有します。次に、占有者に権原がある場合を考える(一般的にはこのように考えられますし、民法も占有者が適法な権利を有することを推定しています〔一八八条〕)と、その権利としては、所有権である場合と所有権以外の権利である場合とがあります。所有権以外の権利である場合は、物権である場合と債権である場合とが考えられます。建物に対する権利に関してはどうでしょう。土地の上に建物がある場合に、その土地と建物に関する権利については、いわゆる、①「持地・持家」、②「借地・持家」、③「借家」の三つの基本的形態が考えられます。①は、土地と建物の双方をBさんが所有する場合です。②は、建物の所有者Bさんが、他の人の土地に地上権または賃借権(もしくは使用借権)の設定を受けている場合です。③は、Bさんが、建物の所有者から、建物に賃借権(もしくは使用借権)の設定を受けている場合です。Bさんは借家人ですが、この場合にも、建物と土地の所有者が同一人のときと、両者が別人のときがあります。後者は、Bさんが、CがDから借りた土地の上に建てた建物を、Cから借りているときです(Dが土地所有者で、Cが建物所有者です。以上、設問佃)。

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